ヨスガノソラ解説‐原作とアニメは何処が違うのか？‐なぜアニメは原作レイプになったのか？を考察する

feel.　穹編↓

　浮気を経験した人のなかで1回だけしか浮気をしたことがない人はなんと、16％しかいなかったのです。 これはつまり、浮気を経験したことがある人の84％の人が浮気を繰り返しているということです。 一方、浮気経験がある人は男女ともに全体の30％強です。浮気をする人自体はそこまで多くはないけれど、一度浮気をしてしまうと常習犯になってしまうのですね。
引用　 浮気癖は本当に治らない？その原因と治し方

　【高橋丈夫、荒川稔久による悠のDV行為。】
●奈緒をラブホテルに無理やり連れ込み、性行為の強制。奈緒が拒否し未遂。
●穹を押し倒し、服を服を裂く。
●平手打ち
など

　悠が浮気を再犯するかが問題ではなく、上記の様な信用を失いかねない人物（伊藤誠の様な人物）へ改悪された事が問題である。

　悠は「原作の純愛ゲームの主人公像『人気キャラクター』」から乖離した。 高橋丈夫、荒川稔久がヨスガノソラをプレイした際、 悠や穹に、高橋丈夫、荒川稔久の人格、価値観が反映されてしまったかもしれない。 心理学において、人間は無意識ながら、話を聴いているときに自分の価値観に基づき、相手の話を「判断」する。対策としては、感情的情報を論理的情報に置き換える事が挙げられる。

　特に、悠の様な「原作の純愛ゲームの主人公『人気キャラクター』」が、「School Daysの伊藤誠タイプ」に改悪されたのは、 ヨスガノソラくらいである。高橋丈夫、荒川稔久の人格や価値観に問題でもなければ、通常起こりえない事態が発生している。 監督や脚本家としてありえない職務怠慢である。 高橋丈夫、荒川稔久に、原作の悠の様な穹や奈緒に対する「相手に対する配慮」があれば、純愛ゲームの主人公が浮気、メインヒロインが略奪する事態にはならなかった。

　【問題解決の思考例】

「ある公園のハトが減少している。ハトを増加させるには、どうすればよいか？」（実際に起きた事例）

始めに「よそからハトを連れてくる」等を考え、実行しないよう注意する（これは最後に必要な場合のみ考慮する）。 なぜなら、ハトが減少している「原因」をなくさない限り、 ハトは減少し続けるからである。
(1)【仮説立案】：「ハトが減少している」の「原因」を可能な限り挙げる。
ハトの食べる餌の減少。ハトが捕食される機会の増加。ハトの生活環境の変化。ハトが人間に捕獲されている。ハトの病気。など
(2)【行動／情報収集】：(1)を実際に調べる。
(3)【検証】：実際に起きた事例では、カラスがハト（雛鳥）を捕食していたのが「原因」であった。
(4)【進化した仮説】：

結論：カラスがハト（雛鳥）を捕食できない環境を作る。

問題を解決するには、まず問題を「正しく」認識することが必要である。

高橋丈夫「分岐方式にしたのは、原作であるゲームのキャラクター人気が春日野穹だけに集中しているので、 他のキャラクターにも人気が出るようにアイデアを出して欲しい、と頼まれて思いついたアイデアです。」


　これを「論理的」「合理的」「建設的」に問題を解決するために分析した場合、間違いと判断される。

仮説：「分岐方式」→「穹以外のヒロイン人気上昇」
結果：穹以外のフィギュア及びタペストリー等のキャラクター商品の販売、再販率が変わらない。 →「穹以外のヒロイン人気上昇」にならなかった。（「11. ヨスガノソラ　BOXの売上低迷　考察」の(1)と内容が被るため、そちらを参照。）

　上記仮説の間違いとして、「分岐方式」にしても「穹以外のヒロイン人気上昇」にはならない。 高橋丈夫の「分岐方式」→「穹以外のヒロイン人気上昇」という考えは「短絡的思考」に基づいている。 このままでは、物事の本質や筋道が明らかにならず、原因と結果が分からない。 そのため、問題解決のために「論理的思考」を用いる。

　【仮説立案】→【行動／情報収集】→【検証】→【進化した仮説】というPDCAサイクル（Plan-Do-Check-Action） で分析。このサイクルをきちんと回すため、「クリティカル・シンキング」を使用。

　クリティカル・シンキングとは、簡単にいえば「論理的かつ構造的に考えること」です。 直訳すれば「批判的に考える」ですが、ここで批判の対象になっているのは自分自身の考え。 つまり、自分がきちんと論理的・構造的に考えているかをチェック（批判）しながら思考を進めていくことがクリティカル・シンキングの本質です。
引用　 プロジェクト管理、自分戦略にも使える！：「問題解決力」を高める思考スキル（1） - ＠IT

　まず、「論理的思考」に間違いがある場合、それは大きく「前提条件の間違い」「論理の飛躍」の2つに別れる。 高橋丈夫はそのどちらも誤っている。まず問題となる「穹以外のヒロインはなぜ人気が低いのか？」を 「正しく」認識することが必要になる。 そして、その「原因」に対処しなければ、問題は解決しない。

　高橋丈夫の「分岐方式」では、原作の模倣にしかならず、 原作で「穹以外のヒロインの人気が低い」という現象がアニメでも同様に起きてしまう。 そのため、「分岐方式」を採用しても「人気が低い」場合、それが「向上」することに繋がらない。 「エロ重視」の描写による効果は、「エロに対しての人気」になっても 「穹以外のヒロインの人気」に繋がらないからである。 分岐方式の失敗はそれだけに留まらない。分岐方式であるが故に、「共通話」や海水浴やお祭りなど話の重複により、尺がなくなり、 各キャラクターの魅力の描写がCLANNAD方式などより更に短くなる。

　ヨスガノソラに関して「分岐方式」は、「エロ描写するキャラクター増加」等の「エロ重視」の製作程度しか恩恵が存在しない。 「分岐方式は元から人気がある程度均一に分散した作品」でなければ効果がない、「ヨスガノソラ」で「穹以外のヒロインの人気を向上させる」 には、他の方式を採用しなければ問題は解決しない。

【改善した具体例】
(1)【仮説立案】：「他のキャラクターの人気が出る」ための「方法」として「分岐方式」にしてよいか？
(2)【行動／情報収集】：原作をそのまま「分岐方式」としても、「人気分布が同じ」になる。 「エロ重視」の描写による効果は、「エロに対しての人気」 になっても「穹以外のヒロインの人気」に繋がらない。
(3)【検証】：「キャラクターの魅力（人気なキャラクターはなぜ人気なのか？）」の「定義」「要素」を探す必要がある。「分岐方式」では解決しない。
(4)【進化した仮説】：

【改善した具体例】
(1)【仮説立案】：「穹以外のヒロインはなぜ人気が低いのか？」「逆に、悠と穹はなぜ人気が高いのか？」の「原因」を可能な限り挙げる。
(2)【行動／情報収集】：「キャラクターの魅力 （人気なキャラクターはなぜ人気なのか？）」の「定義」「要素」を探す。(1)に対する対処、改善を行う。
(3)【検証】：
(4)【進化した仮説】：

　「穹以外のヒロイン人気上昇」に最も効果的で現実的なのは、人気キャラクターとの相乗効果である。 人気アニメやドラマ、映画と企業がコラボする事で売り上げが飛躍的に上昇する理屈に近い。 つまり「穹以外のヒロインのシナリオ（ルート）」に「悠と穹」に関係付けた話の追加、又は改善である。 これは、「分岐方式」では効果が薄く、「分岐なし、穹ルート中心（CLANNAD方式に近い）」でなければ、実現しない。

　なぜなら、「分岐方式」で「悠と穹」に関係付けた話の追加、又は改善をした場合、それは「穹ルート」に属してしまい、 「他ヒロインのルート」「他ヒロインの魅力向上」にならない。そもそも「分岐方式」である意味、効果がなくなるのである。 （これと逆の事態はfeel.ヨスガノソラ7話、10話、11話が当てはまる。悠と奈緒のキス、恋愛関係は「奈緒ルート」に属しても、本質的に「穹ルート」に属さない。）

　「悠と穹」に関係付けた話の追加、又は改善はあくまで「穹ルートの延長」に属さなければ効果を発揮しない。 そのため、「穹以外のヒロイン人気上昇」に最も効果的で現実的なのは、「分岐なし、穹ルート中心（CLANNAD方式に近い）」になる。

　上記を分析する内に、高橋丈夫が本当に、「他のキャラクターの人気を出させる」気が本気であったのか？謎が出る。 「他のキャラクターの人気を出させる」ということは、「キャラクターの魅力（人気なキャラクターはなぜ人気なのか？）」に人一倍注意を払わなければいけない。 しかし、高橋丈夫は、「悠と穹の性格改悪」や「奈緒と浮気する改悪」をし、 「悠と穹のキャラクターの魅力を下げる（人気を下げる）」ような製作をした。

　上記PDCA(2)【行動／情報収集】における原作の「悠と穹のキャラクターの魅力」の「定義」「要素」例
悠：シスコン。穹に対する面倒見の良さと優しさ。いかにも純愛ゲームの主人公の性格。など
穹：ブラコン。依存性（両親の死後、精神的に参っている悠を支える頼もしさなどのギャップ）。 悠の為に変化し成長（手料理の上達。自主的に家事など）。勉強が得意。視野が狭い（悠以外見えていない）。 ツンデレとヤンデレの複合キャラで、ヤンデレキャラでは珍しく、「怖いヤンデレや暴力系ヤンデレ」ではなく、 「可愛いヤンデレ」。など

　高橋丈夫が本気で「キャラクターの人気を出させる」なら、「ヨスガノソラの顔」といえる「悠と穹」の「魅力の要素」となるものを、 なぜSchool Daysの伊藤誠の様にしてしまったのか？

　「分岐方式」にしたために、「3. 原作と何処が違うのか？【穹ルートについて】●穹と瑛が友人関係になっていない。」等の瑛の「面倒見の良さや優しさ」 の描写そのものが削除されている。一応、瑛編で瑛の「面倒見の良さや優しさ」は描写されているが、「主要キャラクター」か「モブキャラクター」 に対しての描写かでは、作品全体に与える影響が大きく変わる。特に穹は人見知りが激しいため、尚更である。

　また、奈緒に関しても、原作での穹との和解もなく、「悠と穹の事後バレ後の対応」も削除。 更には、穹ルートであるのに「悠が奈緒と浮気する」ため「奈緒の人気が下がりかねない」。また、穹と奈緒の関係が原作と比較し異常な程、 険悪にされている。 瑛と奈緒はそのキャラクター性や境遇ゆえに「悠と穹に対する理解」が設定されているが、それも削除されている。 これでは、何の解決にもなりえない。

下記の場合を考慮しても
仮説：「悠と穹」の人気を下げるような改悪
検証：相対的に「穹以外のヒロイン人気上昇」
とはならない。なぜなら、「穹以外のヒロインはなぜ人気が低いのか？」の「原因」に対して根本的対処がなされていないからである。

　監督として、キャラクターの「人気を上げなければならない」のに「人気を下げるような改悪をする」、高橋丈夫は一体何がしたいのか？ 「過激なエロ描写」以外どうでもよかったのだろうか？

　高橋丈夫は「過激なエロ描写」のみを優先し、「悠や穹などのキャラクターの魅力（要素、定義）」を考慮しなかった。 高橋丈夫は、感情におぼれずに、筋道を立てて物事を考え判断する能力、論理的、概念的に思考する能力である「理性」が劣っている。 これでは、問題解決能力がなくなり、原作レイプした作品製作が、「他監督」と比較し、多いのも止むを得ないのかもしれない。